深夜2時の影: 見えざる恐怖の正体

ネット怪談

最近、奇妙なことが続いている。私の名前はA。残念ながら、具体的な名前や場所を明かすことはできない。これから語るのは、まさに現在進行形で進む、一連の出来事についてだ。

すべては約1ヶ月前に始まった。普段から私は夜型で、仕事を終えた後、深夜遅くまでインターネットの掲示板を眺めている。とある深夜、不眠症に悩まされていた私は、いつも通り匿名の掲示板を覗いていた。その掲示板は非常に特殊で、都市伝説や怪奇現象を愛好する者たちが集まっていた。

その夜、一つのスレッドが私の目を引いた。「深夜2時、画面の中に何かが現れる時、あなたの時間は止まる」。内容は曖昧であり、何かのいたずらかと気にも留めていなかった。しかし、好奇心が勝ることもあり、私はそのスレッドをしばらく監視することにした。

他のユーザーたちが次々とコメントを残している中、一人のユーザーが次のような投稿をした。「それ、ただの都市伝説じゃない。本当に体験した奴がいるらしい。」このコメントから私の興味は一層深まったが、それ以上の情報は得られなかった。やがて夜が更け、私はそのまま眠りについた。

それから数日後、掲示板のことをすっかり忘れていた頃、同じスレッドが再び目に入った。今回は今までとは異なり、タイトルには「深夜2時に何かが見える」という強烈な文言が追加されていた。私の中で何かが引っかかった。

自分なりの調査を進める中、深夜2時に関する投稿が増えてきたのを見つけた。投稿者たちは皆、同じ奇妙な経験を報告していた。モニターに現れる“何か”に目が留まる。それは一瞬の出来事であり、怯える暇もなく、スレッドには怪現象の詳細が書かれることはなかった。

疑心暗鬼のまま、私はその日の深夜2時を迎えた。自室の薄暗い光の中、心拍数が徐々に高まり、時計の針が罪深い深夜の刻を指し示す。無意識のうちに、掲示板を開きつつ画面を凝視していた。そして、訪れる深夜2時。

普段とは異なる、何かがそこにいた。本当に、一度掴んだら離さない視線が私を画面に固定した。画面には、黒い影のようなものがぼんやりと映っている。それが何であるのか、私の理解を超えており恐怖が襲う。

瞬間、全身が凍りついた。影は徐々に形を成し、何か不気味なものへと変わりつつあった。声にならない叫びを上げる心とは裏腹に、身体は完全に動かなくなっていた。そのとき、画面越しに視線が合ったような錯覚を覚え、恐怖が頂点に達する。

気が付けば、画面は通常通りに戻っていた。しかし、私の中で何かが変わってしまった。時間感覚が狂い、ふとした瞬間にあの影のことを思い出しては恐怖心が広がる。冷や汗が流れる日々から逃れられずにいた。

再び、掲示板を訪れると、やはり同じような現象を報告する声が増えていた。中には、影の正体を解明しようとする者もいたが、その探索は得体の知れない不安感により多くが途中で断念しているようだった。

ある日のこと、スレッド内で突然、新たな情報が投下された。「影を視認した人々が次々に消えている」。その書き込みは、震えるような手で打ち込まれているかのように不完全であった。私たちは影の存在について思っていたよりも危険に近いのかもしれない。

自分の体験を思い返しながら、私はこの不気味な出来事に巻き込まれてしまったという確信を持ち始めていた。しかし、残る不安感と恐怖心をどう処理すればよいのか検討もつかない。

日中になり、私はすぐにこの現象について調べを進めた。ネット上のあらゆる場所で情報を集めようとしたが、その影に関する具体的な知見を得ることはできなかった。そして、次第に現実世界でも起こる不可解な出来事が増えてきた。影の影響か、夜間になると電灯が勝手に消えることが頻繁にあった。

その影は、まるで私を見続けているかのように思えた。人混みの中でも圧迫感があり、常に誰かが私を見張っているかのような感覚に苛まされる。人との会話さえ恐怖を伴うようになり、次第に仕事以外では引きこもるようになった。

恐怖心はついに耐えがたいものとなり、私はこのことを打ち明ける決心をした。親しい友人にこの経験を話すと、彼は静かにうなずき、俺にも同じことが起きているんだ、と告白した。それを聞いたとき、ようやく私は自分が一人ではないことを知る。

その後も、再び彼と連絡が取れなかったことが続き、不安は一層強まる。彼の携帯電話は不通で、やがて姿を消したことが報告された。

今もなお、あの日の深夜2時に現れたあの影の恐怖は色褪せることなく、私の日常に影を落としている。掲示板を再確認するたびに、消えてしまったあの投稿者たちの存在を思い出し、冷や汗に襲われる。この恐怖がいつまで続くのか、そして私はそれに耐えられるのか。

この物語に興味を持たれた方は、どうか深夜2時を迎えるその前に、必ず一息ついてから画面を覗いてほしい。影の正体を解き明かそうとすることが正しいのか、それとも逃げるべきなのか。それはあなた次第だ。ここに書いたことは現実であると信じるかはあなたの判断に委ねる。皆さんの中に同じ体験をした者がいるならば、どうか慎重に行動してほしい。そして、もし何かを見たならば、それは単なる幻ではないということを心に留めていただきたい。それがただの空想であることを祈りながら、この物語を閉じる。

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